MOTHER MUSIC REVISITED の感想を書いて描いた

聴いたか!?!?!?このMOTHER史上最高のアルバム!?!?!?!!?私は発売日から今までずっと聞いてる!!!!!!
音楽にはすげえ疎い私なんだけど、このアルバムは今まで聞いてきた中で一番素晴らしい1枚だと思っています。
そのため感情が体内で渦巻き発売から2年以上経った今でもうまくまとまらない
…のだがやはりこのなんらかの形で感情を形にして吐き出さないといけないと思ったので、今更ですが拙いながら吐き出してみたいと思います。
鈴木慶一さん50周年記念ライブの時にも書いたんですが、とにかくMOTHERがきっかけで私は鈴木慶一さん及びムーンライダーズのファンになったのです。私はこの CD を聞くために生きてきたのではないかと錯覚するぐらい大変なものでした。

自分語りをします。(シンエヴァンゲリオンが公開されたときみんな自分語り感想文を書いていたのが印象に残っているんですが、私にとってこのCDはシンエヴァンゲリオンなのだ…)
初代スマブラがきっかけでMOTHER2を実機で遊び、公式攻略本を読み。
公式攻略本に記載されていた慶一さんの「ランマの曲は気に入ったので自分の作品にも使った」という意味の一文がすごく気になったんです。で後日そのCDが「SUZUKI 白書」であると突き止めて手に入れ、それはもう聴き入りました。

※とりあえず視聴ができるサイトのリンク


お目当てのランマのテーマがもとになった曲が「WORDS,COLOURS,NOISES,AND BOOMS」なのですが、それ以外の曲も本当に素晴らしいものですっかり慶一さんの作品の虜になりました。それからはもう慶一さんの曲、ムーンライダーズの曲を聴き漁り、「好きな音楽=鈴木慶一さんが作られる曲」てなかんじで耳の基準が生成されたんですね。
思春期特有の心が不安定な時も、就職活動でまいってしまったときも、趣味で続けてるはずのお絵かきで詰まったときも、
いつだって慶一さんの作った曲を聴いて元気を勝手にいただいていたんです。もう私の人生と一緒なんですよ。
で、今回このアルバムが発表されたとき私の妄想なんじゃないかと現実を疑ったくらいでした。
好きな音楽を作った好きなミュージシャンがアレンジした好きな曲。こんなの聴けるのは石油王が膨大なお金を出さないと実現しないのでは?でもたった円盤1枚のお金で私のような庶民でも実現してしまった…。

ちなみにこのCDの発売前にライブ行った時の感想


ライブも本当に素晴らしいものでしたが、このアルバムはさらに慶一さんの個性が爆発していて、聞いた瞬間ノックアウトされました。
前作アルバムがMOTHERのパッケージのようにキラキラ金色に煌めく豪華絢爛なものならば、このアルバムはMOTHERのタイトル画面のように黒い画面の上にすーっと涼しげな光で描いたような音楽でした。どんだけ楽しげな曲でもずっと後ろに不安や悲しみがうっすらと感じられる慶一さんの曲が好きなんですが、まさにこのアルバムはそれでした。好きなところしかねえ!!!!夢か!?!?!?こんなに理想の音楽があっていいのか????

POLLYANNA (I BELIEVE IN YOU)

まずイントロから心わしづかみでした。ああ、MOTHERライブで慶一さんが登場されたときこの曲が流れていたのか…と欠けたパズルのピースがはまった感覚。歌詞カードを読むと前作アルバムと歌詞が一部分だけ変わっていましたが、英語に詳しくないのでどんなニュアンスに変わったのかがわからなくてとても悔しいです。変えた理由はわからないですが慶一さんとして何か思うことがあったのでしょうか…。

BEIN’ FRIENDS

友達に出会った喜びとこれから起こる出来事に期待が膨らんでワクワクな曲が、歌詞もメロディも変えずに酸いも甘いもかみ分けた、辛いことも楽しいこともあるよね?な大人の友情の歌に代わるの最高!!!まるでワインがブランデーに変わったようだ。
ぐるぐるとねじれていくような雰囲気で、コミュ障な私は友人とのいざこざを思い出してBADなトリップをします。逆説的に友達の大切さがわかる感じ。

THE PARADISE LINE

BEIN’ FRIENDSで暗く沈み気味だった気分を一気にぶちあげちゃう。渋くてノリノリ最高なロック!ちょっととぼけた感じもまたカッコいい。かっこよすぎる!聞いていると電車が軽快に青空の下で線路を走っていく風景が目に見える!
そして電車そのもののCMソングにも聞こえる。慶一さんは何曲もCMソングを作ってこられた方だからか。贅沢品…。

WISDOM OF THE WORLD

この曲はもう真っ暗過ぎて好き。前作はクイーンマリーの悲しみと威厳だけどこれはその後ろにうごめくギーグ。悲哀も前作以上。ムーンライダーズの鬱曲もそうなんだけど、聞いていると感情の渦に巻き込まれて落っこちていく感覚になるのが好きでたまらん。最後にちょっと希望が見えるように曲が終わるのがまたグッときます。

FLYING MAN

前作アルバムでも後半部分は慶一さんが歌っていらしたけど、このアルバムだと全部歌ってくれてうれしい~~。ムーンライダーズが大好きになってから前作アルバムを聴いて「あ!これは慶一さんが歌っている!」ってわかるようになった時はとても嬉しかったのですが、「将来、慶一さんが全部歌ってるアルバムが発売されるぞ」と当時の自分に伝えてあげたいです。
前作アルバムの時から不思議に思っていたのですが、この曲初代MOTHERのゲーム中には使用されていない曲なんですよね。MOTHER2ではアルバム曲がそのままのアレンジで使用されているんですが。
何故曲だけ発表になったのか長年疑問に思っていました。フライングマン用に曲を作られたけど、慶一さんらがいう「お金」がなかったから実装されず、曲だけアルバムに収録したのかな?と妄想しています…
今回のアルバム発売で何かしらその理由が発表されるかどうか期待していたのですが、ミュージックマガジンのインタビューや各ラジオ番組を聞いてみても特に見つけられませんでした。
(さすがに初代MOTHER実機発売当時に解説されているのなら、私も生まれていないのでもう調べるのは難しいのですが…)
いつか語られる日が来るんでしょうか。

ALL THAT I NEEDED (WAS YOU)

今作で一番「夢が叶った」曲です。
この曲、The Lost SUZUKI Tapes Vol.2 というアルバムにて、慶一さんが歌われている前作アルバムのデモ版が収録されているんです。
本来の少年合唱団が歌う前作アルバムバージョンもとても魅力的ではあるんですが、慶一さんのセクシーで激渋な歌声のものを聴くたびに「あ~~~~全曲慶一さんが歌うMOTHERアルバム出ないかな~~~~~」なんて思っていたんです。なんだったらライブに行く前夜にも予習で聴いてた。まあ実際に出ちゃったんだが。夢がかなってしまったんだが。
で、この曲、そのデモテープの歌声も全面的に使われているんですよこれ
まさかまさかと思って聞いた自分でも自信がなかったんですが、音楽専門家がレビュー記事で言ってたから間違いない。


ああああ~~~デモテープがついに完成したんだ。と感動して震えました。この曲を聴くときは、そのあとにThe Lost SUZUKI Tapes Vol.2 のバージョンを流すプレイリストを作成して毎回比較して聴いてます。
※とりあえず視聴ができるサイトのリンク…

このアルバム、田中宏和さんが作曲されたものは、慶一さん以外のゲストの方がアレンジされているんですが、個人的白眉は佐藤優介さんが手がけたFALLIN’ LOVE, AND

佐藤さんは前作アルバムをリスペクトしつつ、ゲーム中のニンテンとアナがダンスとして昇華するしかなかった、もどかしく美しい思春期の気持ちが表れていて。ティーンエージャーの切なさ儚さが音楽になったようです。しかも「I miss you」入れるの「わかってる」「さすが」としか思えませんよ。だってMOTHERファンはこのセリフ、MOTHER2のSmiles and tearsで使用された慶一さんのお声だって知ってるもん。
音楽に疎い私でも、MOTHERも、慶一さんへも両者へのリスペクトがビジバシわかる素晴らしい一曲でした。
さすがライブでこっそり2のエイトメロディーズを入れた方…。

EIGHT MELODIES

慶一さんもお気に入りだというこの曲。とにもかくにもうれしいのはゲームのメロディーで歌ってくださったこと!!!!
8つめのメロディー、初代のアルバムだとちょこっとメロディを変えて歌っているんですが、
こちらのアルバムはゲーム通りにも歌ってくださっている。慶一さんのファンサービスがありがたい。そして実際素晴らしい。
前作アルバムは讃美歌だったけど、慶一さんが歌うとマジカントの孤独のギター弾きの男になるんだな…と思いました。
威厳がなくなったかというとそうではなく、この曲の持つ魔力的な力はそのままに、生命力溢れる力強い曲に。
母というか親から子供への慈しみに満ちた強烈な曲ですよね。耳が溶けそうなくらい好きです。

最後に究極の自分語り感想を書きます。
このアルバムが発売した前後で、新しい命を授かったリアル「マザー」になりました。そして念願の「自分の子供にエイトメロディーズを子守歌とする」ことを達成しました。胎教としてこの CDも聞かせていたのですが、EIGHT MELODIESを流してる時だけ胎動が激しかった記憶が。
出産後は昼夜問わずの赤子の世話により、寝不足で産後うつ病一歩手前状態にになったのですが、このアルバムを聴いて世話をし自分という存在を維持することができました。誇張表現ではなく、聴いていて涙があふれて止まらなかったです。
大人も子供もおねーさんの時もMOTHERと慶一さんの曲に人生を助けてもらっています。感謝の気持ちしかありません。
MOTHER2の曲もReviseted…してくれないかな~~~。
わたしはやくしまるえつこさんではなく、慶一さんが歌うSmiles and tearsを音源化してほしくてたまらない…

例によって例のごとく、冒頭の絵は言葉では語れない感情をこめて描きました。
数か月かかったけど、久しぶりに青春時代思い出しながら描けて楽しかったです。

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